トレーニングが停滞していると感じている方や、レース後半であと一押しが欲しい方にとって、プライオメトリクスは見逃している重要な要素かもしれません。爆発的な動きを通して、身体がエネルギーを素早く蓄え、放出する能力を鍛えることで、より速く、より強く、より効率的に動けるようになります。

中距離種目の強化、トレイルの下りでのコントロール力強化、あるいは筋力トレーニングに変化を加えたい場合でも、適切に計画されたプライオメトリクスは動作の質を高め、より強い身体を作ります。


プライオメトリクスの目的とは?

プライオメトリクスは、高出力・爆発的な動作に焦点を当てたトレーニングです。その本質は、弾性エネルギーを蓄え、効率よく使う能力の向上にあります。おもな効果は以下の通りです。

  • 力発揮能力の向上:一歩ごとに、より強力なパワーを発揮
  • 神経筋協調性の改善:筋肉の活動が速く、正確になる
  • 故障耐性の向上:関節の安定性や腱の強度を高める

プライオメトリクスの恩恵は、短距離選手にとって速い加速と鋭いターンオーバーに繋がります。中長距離選手はレース後半でもフォームやストライドが維持しやすくなります。ウルトラランナーは効率性と耐久性が高まり、トレイルランナーや登山家は変化する地形での爆発力とコントロール力が獲得できます。


プライオメトリクスワークアウトをダウンロード

COROSは、以下の4種類のプライオメトリクスワークアウトメニューを作成しました。

COROS Training HubまたはCOROSアプリを使って、ワークアウトメニューをウォッチに同期できます。ウォッチはトレーニングのやり方をガイドしてセット数を記録し、各動作のデモ動作を表示します。

プライオメトリクスは高い衝撃力を伴うため、安全かつ効果的に行うには、協調性・バランス・正しい着地動作が不可欠です。特に脚部と体幹に十分な筋力レベルがあることを確認してから始めましょう。ジャンプ時は、前足部で衝撃を吸収し、安定したソフトな着地を心がけてください。

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ワークアウトガイドライン

すべてのプライオメトリクス動作が同じ内容で行えるわけではありません。縄跳びとボックスジャンプでは、要求される負荷が根本的に異なります。運動や着地の衝撃レベルと目的に応じて、練習量とリカバリーを調整することが重要です。

低強度ドリル(縄跳び、クイックホップなど)は、時間(30~60秒)または高回数(20回以上)で行うことができます。これらは正しいフォームを要求しますが、協調性、リズム感、およびウォーミングアップにより適しています。

中~高強度ドリル(バウンディング、ハードルホップ、ボックスジャンプなど)は、より慎重に行う必要があります。最大努力とスムーズな着地を優先し、各エクササイズにつき3~6回の反復で2~4セット行います。ほとんどのアスリートにとって、1セッションあたりの総接地回数は60回未満に抑えるべきです。

最も重要なルールは、フォームが崩れないようにすることです。プライオメトリクスはパワーベースで、神経系を爆発的に活性化させるトレーニングです。このような筋力活動には、フレッシュな反復と十分な集中力が必要です。セット間には少なくとも60~90秒のリカバリーを取りましょう。ジャンプの高さが低下し始めたり、着地感が悪くなったりしたら、その日の限界に達したということです。


プライオメトリクスの種類

すべてのプライオメトリクスは爆発的ですが、目的や競技によって内容は異なります。クライマーはオーバーハングを乗り越えるために上半身の爆発力が必要になる場合があります。一方、ランナーは、下半身における走行中のパワーと着地コントロールを重視する傾向があります。

プライオメトリクスは、力発揮の方向によっても動作が異なります。

矢状面(前後方向):ランナーにとって最も一般的な運動パターンです。幅跳び、スプリットスクワットジャンプ、バウンディングなどが該当します。これらのエクササイズは、ロードランナーやトラックランナーが直線的なパワーを鍛え、ストライド長とピッチを向上させるのに役立ちます。

前額面(左右方向):ラテラルバウンド、スケーターホップ、ラテラルボックスステップオフなど、これらのドリルは横方向の安定性を高めるためのもので、球技など予測不可能な方向に動くアスリートにとって非常に重要です。また、トレイルランナーにとっても有効で、特に不整地やテクニカルな下りでは大きな効果が期待できます。

横断面(回転方向):あまり一般的ではありませんが、重要なエクササイズです。回転運動は、身体がねじれる力に抵抗したり、それをコントロールしたりする能力を鍛えます。ローテーショナル・ジャンプスクワットやメディシンボールスローなどのエクササイズは、クライマーやSASUKEの選手にとって特に有効です。


トレーニングにおけるプライオメトリクスの位置付け

プライオメトリクスは高い質の高強度トレーニングであり、身体がフレッシュな状態で行うべきです。 そのため、1日の中ではウォームアップ後、筋力トレーニングやイージーランの前が最適です。単独セッションとして行う場合も、必ず十分なウォームアップを行ってください。

トレーニングシーズン全体の中でプライオメトリクスは通常、有酸素能力を築いた後に、ピーク期と調整期の前の予備段階の期間に最も適しています。疲労が多い時期や調整期の後半(試合前)にプライオメトリクスを導入することを避けましょう。プライオメトリクスは、スピードトレーニングやウエイトトレーニングと同じように、エネルギーと回復を必要としますが、正しく取り入れれば、競技パフォーマンス向上を力強く支えてくれます。

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