心拍トレーニングは、自身の努力感を把握してコントロールする最も効果的な方法の1つです。体系的なトレーニングを始めたばかりの方も、パフォーマンスの停滞期を打破したい方も、心拍データに注目すると身体の反応がリアルタイムで把握できます。

COROSは、心拍トレーニングを誰でも気軽にできるようにします。心拍トレーニングが初めての方でも、強度を調整したい経験豊富なランナーでも、その効果を最大限に引き出す方法をご紹介します。




初心者向け:なぜ心拍トレーニングを行うのか?

体系的なトレーニングが初めての場合、心拍ゾーンは複雑に感じるかもしれません。しかし重要なのは「心拍数が努力感をある程度反映している」というシンプルな事実です。COROSウォッチは各々のランニングレベルに基づき、自動的にそれぞれの心拍ゾーン(リカバリー:ゾーン1~無酸素パワー:ゾーン6)を設定します。


ランナーが陥りやすい失敗は「高強度トレーニングのやりすぎ」です。一見、効果的なようにみえますが慢性疲労やスランプ、故障の原因になります。トップアスリートでも週間トレーニングの大半をリカバリーまたは有酸素持久力(ゾーン1~2)に費やしています。でせから、常に高強度で走る必要はなく、それぞれのトレーニングに「目的を持って走る」ことこそが重要なのです。


とはいえ、常に低強度のトレーニングだけでは成長が鈍化するので、バランスが重要です。低強度ランで有酸素能力の基礎を構築しながら、週1~2回の高強度セッションで更なる成長を促します。目標レースに応じた強度の設定例は以下の通りです:

● マラソン:有酸素パワー(ゾーン3)での持続的負荷

● 10km/ハーフマラソン:有酸素パワーと閾値(ゾーン3~4)を組み合わせたインターバル

● 1500m/5000m:閾値と無酸素持久力(ゾーン4~5)を刺激するスピードセッション

各トレーニングの目的を理解することで、効率的かつ安全にレベルアップできます。



成功に向けた準備


心拍測定の精度を最大限に高めるには、COROS心拍センサーがオススメです。インターバルトレーニング中でも快適性と測定精度を両立した設計です。

また、ウォッチで心拍測定を行う場合は、手首の骨の約5cm上のあたりでしっかりと固定してください。ぴったりとフィットさせることで、ペースが急激に変化する場面でもウォッチの光学式信号の乱れが最小限に抑えられます。



上級者向け:心拍数と戦略の融合

心拍ゾーンをすでに理解されている方へ。COROSは心拍数と主要なパフォーマンス指標を繋げることで、よりスマートなトレーニングを推奨しています。

● 効率スコア:いつもと同じ心拍数でより速く走れるようになっていますか?COROSデバイスによるデータの蓄積により、フィットネスの進化を可視化します。

トレーニング負荷と負荷比率:追い込むタイミングと回復するタイミングがわかります。短期的な負荷と長期的な負荷のバランスが、オーバートレーニングの予防となり、パフォーマンス向上をサポートします。

閾値心拍数:COROSは独自のフィットネスデータに基づき、走行中のキツさがジワジワと増し始める「乳酸閾値」を定義しています。この閾値の前後の強度でトレーニングを行うことは、フィットネス向上に効果的です。閾値心拍数自体は大きく変化しないものの、この心拍数で維持できるペースが向上すれば、ランニングフィットネスが向上していることを示します。



安静時心拍数と心拍変動に基づいたリカバリーの最適化

ランニング終了後も洞察を得ることができます。COROSウォッチは着用し続けることで、毎日の安静時心拍数と睡眠時の心拍変動を測定し、回復状態のモニタリングを行います。

● 安静時心拍数の上昇は疲労や体調不良のサインとなる可能性があります。

● 心拍変動の低下は身体がストレス下にあることを示します。

これらの指標は、就寝時にウォッチを着用することで自動的に更新されます。中長期的なデータを分析することで、ライフスタイルやトレーニングが回復に与える影響が理解できます。安静時心拍数と心拍変動の推移は、たとえ「インターバルトレーニングの練習予定日」であっても、身体の準備状態を客観的に判断し、疲労が大きい状態であれば無理なトレーニングを避け、適切な強度を選択するための理由の1つとなります。



体系的なワークアウトとランの分析


COROSは心拍ゾーンに基づいた計画的なワークアウト(インターバル、ペース走、リカバリーランなど)を作成できます。ワークアウト終了後、「達成率」を算出し、時間と強度の2つの要素をもとにスコア化します。


ランニング後は「心拍ゾーン分布」と「トレーニング負荷」の分析を通じて以下が確認できます:

● その練習の目標に対して適切な心拍ゾーンが維持できたか?

● 週単位で低強度、中強度、高強度トレーニングのバランスが取れているか?

● 累積のトレーニング負荷が現在のフィットネスレベルに適しているか?

データを毎回チェックすることで、今後のセッションを微調整し、オーバートレーニングを防ぎながら、目標に沿ったトレーニングが確実に実施できます。


まとめ:身体の声に基づいてトレーニングする

心拍トレーニングは単に数値を達成することが目的ではありません。身体の声に耳を傾け、強度管理を行うことでオーバートレーニングを防ぎ、一貫性を保つためのものです。

COROSデバイスを活用すると、心拍数は単なるデータ以上の存在となります。それは「よりスマートなトレーニング」「迅速な回復」「効果的な結果」を実現するための指針となります。

COROS METRICS