ランニングレベルはおもに3つの要素に影響を受けます。それは中長距離走の走力を評価する柱であり以下の3つです:VO2max(最大酸素摂取量)、LT(乳酸性作業閾値)とランニングエコノミー)。COROS EvoLab上でVO2maxとLTのデータは詳細をモニタリングすることができますが、ランニングエコノミーに関するデータは少ないです。

 そこで、COROSは「ランニングフォームテスト」の新機能を追加しました。COROSウォッチとCOROS POD2を使ってランニングフォームテストを行い、走行データに基づいて、ストライド / ピッチ走法のどちらかを理解することで、ランニングスキル改善のための参考となります。


ランニングフォームテストの手順

 ランニングフォームテストの所要時間は約10分で、COROSウォッチとCOROS PODまたはPOD2の装着を必要とします。(注:ランニングフォームテストの実施前に、ランニングレベルテストを完了している必要があります)。以下がランニングフォームテストの手順です。

  1. ウォッチのアクティビティ画面でランニングレベルテスト ⇒ フォームテストからテストが開始できます。
  2. POD / POD2を腰の正しい位置に装着します。(POD/POD2の付け方)
  3. まず、5分間のウォーミングアップを行い、その後、5分間のやや速めのランニングを行います。走行ペースはユーザーのレースタイム予想に基づいています。
  4. テスト終了後にCOROSアプリで、ランニングフォームについてのデータが確認できます。


POD/POD2を使用しない、またはシューズに着用してもランニングフォームテストができますか?
テストで正確なデータを得るためには、POD/POD2を腰の正しい位置に装着することが必要です。それによって、走行時の上下動や左右差などの指標が得られます。


テスト結果について


テスト結果の見本


 テスト終了後に、アクティビティデータの評価から詳細データを確認することができます。ランニングフォームテストの点数はスキル、体力、バランスの3要素の平均値から算出されます。


ランニングフォームの点数は何を意味していますか?
この点数は、走動作のパフォーマンスと故障リスクの2つの要素を基に評価されています。しかし、パフォーマンスが高いほど故障リスクも高まります。そのため、この2つの要素を計算に取り入れています。点数が高ければ高いほど、ランニングエコノミーが良く効率の良いランニングができています。


ランニングフォームテストを終えると、EvoLabは以下のどちらかのランニングフォームを提示します。

ピッチ走法:

接地時間は長めで滞空時間は短く、体幹が安定していて腕振りの幅が広くなります。接地時に足裏全体やかかとで接地する場合が多く、重心はやや低く上下動が小さいのが特徴です。また、足部剛性(レッグスティフネス)と地面反力のピーク値が比較的小さいです。

  • エコな走法ともいえ、なだらかな推進力でペースを維持するため、ピッチ走法のランナーは大きめの入射角での接地が特徴です。接地時に一部のエネルギーは失いますが、接地衝撃を緩和するメリットがあります
  • 膝関節の故障のリスクが大きく、体重の1.5‐3倍の着地衝撃がかかり、長時間走行によってダメージが蓄積されます。
ストライド走法:

接地時間は短めで滞空時間は長く、前傾姿勢で腕振りの幅が小さくなります。前足部、または中足部で接地し、重心はやや高く上下動が大きいのが特徴です。足部剛性と地面反力のピーク値が比較的大きいです。

  • 高い脚筋力を鍛えることで着地衝撃を分散して負担を軽減することができます。また、大きな地面反力を活かして大きなストライド(歩幅の大きさ)を生むことができます。
  • 筋腱の故障リスクが大きいです。


どちらのランニングフォームが良いのでそうか?
複数の研究によると、ピッチ走法とストライド走法ではランニングエコノミーに大きな差がないことを示しています。しかし、ストライド長を広めることは中長距離走のパフォーマンス向上に関係します。また、細かなピッチで走ることは故障リスクを低減させつつゆっくりと長距離走ることに適していることが示されています。


PMID: 26509380


ランニングフォームテストの点数をなぜ3つの要素に分けているのか

ランニングフォームテストの点数は3つの要素の評価の平均値です。点数には非常に優秀・優秀・良い・普通・悪いの5つの評価結果があり、その評価基準はユーザーのランニングレベルに基づいています。


なぜスピードがランニングフォームに重要な役割を果たすのでしょうか?
速く走れば走るほど必要なエネルギー量が増えるので、効率を高めなければなりません。ランニングフォームテストで得られる点数は、走行ペースによって変動するので、同じようなペースで走った時の値を比較することが重要です。


要素1: スキル


スキルについての詳細データ


接地時間

  • 接地時間は、それぞれの足が接地している時間を示しています。
  • 一般的には走行スピードが速いほど接地時間が短くなりますが、ランニングフォームや脚のパワーとも関係しています。

接地角度(入射角)

  • 接地時の足部と股関節の重心を結んだ線と鉛直線との角度を示しています。
  • ピッチをコントロールすることで接地角度を調整することができます。

接地角度の図


上下動比

  • 上下動比とはストライド長に対する上下動との比率を示しています。同じペースでの走行であれば、この指標をモニタリングすることで走行効率の推移を確認することができます。
  • 一般的には%で表示され、走行スピードが速いほど上下動比が小さくなります。


要素2:強度

強度についての詳細データ

足部剛性(レッグスティフネス)

  • 足部剛性とは走動作において接地時の最大地面反力と脚部の圧縮量の比率であり、脚がどれだけのエネルギーを吸収して利用できるかを示しています。
  • 脚の相対的な強さ(硬さ)を反映しており、ピッチやストライド長を調整することによっ足部剛性に影響を与えます。

地面反力のピーク値

  • 走動作において脚にかかる地面反力の最大値を示しています。一般的なジョギング時には、脚が受ける地面反力のピーク値は、体重の約2-3倍にもなります。
  • ピーク値は高ければ高いほど脚が強いことを示しています。


要素3: バランス

バランスについての詳細データ


バランス(左右差)

  • バランスとは両足で接地している時間の比率を示しています。ランニングは一般的には左右対称的な動作ですが、凸凹な路面や曲がり角・カーブ、またランナーの不調時などでは左右差が大きく、不安定な走動作になる可能性もあります。

0-1% 安定している

1%-3% 少し不安定

>3% かなり不安定


テストのまとめ

テストのまとめの見本

 ランニングフォームテストのまとめは、ランニングフォームのタイプ、ランニングパフォーマンスの長所と短所、現在の走法のリスクなどが表示されます。


COROS METRICS